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漢タロウ薬局 6月の健康コラム
薬剤師:斎藤まゆみ
〜冷房病は辛いです〜
◆「冷え」が原因
人の身体は、暑いときは血管を拡張させ、血流量を増やし、皮膚表面から汗をかいて体温を発散させます。寒いときには体の表面の血管を収縮させて、体温が下がるのを防ぎます。これは、自然環境に順応するために備わった体温の調整機能です。これをつかさどっているのが自律神経です。
さて、最近は自然を無視してエアコンなどの力を借りて空調を行います。お蔭で、建物の中では夏は涼しく冬は暖かくすごせるようになりました。
しかし、外気温と室内温との差が5度を超えると、身体への負担が大きくなります。室内と外を頻繁に出入りしたり、空調の冷風に直接長時間あたっていたりすると、冷えのため自律神経の機能が低下します。
そのため足腰の冷え、だるさ、肩こり、頭痛、食欲不振、かぜ、腹痛、生理不順、下痢、イライラ、不眠、神経痛など不快な症状が起こってきます。これがいわゆる冷房病です。神経痛などは、冷房の季節だけでなく、秋や冬になってからあらわれることもあります。
◆女性の大敵
冷房病は、特に女性に多いといわれています。男性に比べ、女性は肌を露出する服装が多く、よけいに身体を冷やしてしまうからです。
さらに下半身を締めつける下着や、ハイヒール、喫煙などは、末梢血管の血行を阻害し、冷えやすくして冷房病を招くことにつながります。
無理なダイエットや忙しさにかまけて朝食をとらなかったり、不規則な食生活で新陳代謝が低下している場合は、冷房病になりやすいと言われます。
職場での人間関係や仕事上のプレッシャーなど大きなストレスをかかえ、自律神経の働きが低下している場合も要注意です。
◆血行促進が冷えを防ぐ
血行促進のためにできることは、軽い体操やマッサージで全身をほぐし、お風呂で身体をゆっくり温めること。シャワーや“カラスの行水”を避け、時間をかけた半身浴がおすすめ。半身浴は冷房病対策になるばかりか、お肌の新陳代謝を促進し、美容効果も期待できます。リラックスとストレス解消。これが快適な睡眠をもたらしてくれるでしょう。
半身浴ができない場合は、足湯をするだけでも効果があります。
暑い時だからこそ薄手の長袖を持ち歩き、ちょっと寒いなと思ったとき、それを羽織る事で結構冷えが予防できたりします。 立ち仕事など、職場で冷房病対策が取りにくい方、あるいは慢性的な症状がなかなか改善せずつらい方などは、生理機能を整え、全身の血行を促す生薬製剤を使った女性向け保健薬があります。
お近くの健康相談薬局に、お気軽にご相談下さい。
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