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家庭の薬膳

薬剤師:斎藤まゆみ

「日本人に生まれてよかった!」

知り合いのお百姓さんから「新米」を頂きました。早速、炊いてみました。新米は水加減が難しいです。気持ち少なめにしてみました。バッチリ(*^^)v! 
お釜のふたを開けたら湯気が立ち込め、いい香が辺りに広がります。茶碗によそいテーブルに。一粒一粒が、きおつけして半透明に輝き柔らかくふっくらふくらんでいます。一口食してみます。う〜ん、噛めば噛むほどアミラーゼが大量に分泌してきて口一杯に甘味が広がります。なんと幸せな味でしょう。日本人に生まれて本当によかった。
またこの季節になると、果物などの種類が増えてきます。なかでも葡萄は美味しいですね。好物ですから。葡萄には、話題のポリフェノールなども多く、栽培の歴史も古いので先人の知恵もいろいろあるようです。今月は、そんな先人の知恵をたどれるような話題になればいいと思います。しばしお付き合いください。

「人とブドウの甘い関係」

ブドウは最も古い栽培植物の一つと言われるほど付き合いが長いのですが、世界の神話にも脇役として大いに活躍してきました。古代エジプトではオシリス、ギリシャでは酒神ディオニュソス(バッカス)にささげられ、その神の力としての豊穣(ほうじよう)を象徴しました。ブドウは生命と歓楽と祝祭に欠かせないシンボルなのです。それは、実が房状に沢山なることからイメージされるのでしょう。

ブドウと言う果物は意外に種類が豊富です。誰もが知っている昔ながらのデラウェアや巨峰をはじめ、最近は品種改良なども進み、味や香りに特長のある高級種も多く出まわっています。色や形、大きさや味わいには個性があり、収穫期(旬)も微妙にずれています。たとえば、種なしブドウとして有名なデラウェアは7月下旬から8月中旬、巨峰は8月下旬から9月上旬あたりですか。マスカットなどは温室栽培で年中出まわっていますよね。

「山形のブドウ」

山形は山梨や岡山などより知名度は確かに低いのですが、果樹王国の名に恥じない優れたブドウ栽培農家も多いのです。いずれにしても、ブドウの本場は山梨県ですが、最近、農業関係者から、「ブドウの好適地が北上しつつある。これからは山形県がよくなるだろう」という話しが出ているそうです。山形県人としては嬉しい話ですが、話しの出所を察すると、想像通り地球温暖化の関係らしいのですから、ちょっと複雑な気持ちになりますね。

「地ワイン」

県内には11社のワイン醸造所があります。
比較的大規模な市場を目指す会社が3社ありますが、逆に注目したいのは、一品種で1,000〜2,000本/720ml程度の小規模な醸造所があることです。独自性を大事にしている小規模生産者は5社もあるそうです。各々、作り手の顔が前面に出ていて主張もはっきりしています。
味の評価に関しては私は余りお酒自体をたしなまないので本当のところは分かりません。県も最近、品質の保証をするような動きも見せているようですが、イタリアの醸造所のように、独自性を貫く小規模な作り手にはお墨付きは不要なのでしょう。つまり、自信と誇りが味になっているんですね。きっと。

「ブドウの栄養素」

ブドウは糖度が高い果物です。点滴の輸液に使われるブドウ糖の名前の由来でもあります。しかも、果肉に含まれるブドウ糖や果糖の成分は、いずれも糖を構成する最小の単位ですから、体内への吸収も早く、効率的にエネルギーに変換されます。そのため、疲労回復には最適の果物といえるでしょうね。疲れたときに甘いものが欲しくなりますが、まさに体がブドウ糖を欲しているからです。
また巨峰やデラウェアなどの茶系のブドウに含まれている色素「アントシアニン」は、高い抗酸化力をもっています。この「アントシアニン」などのポリフェノールは、動脈硬化の予防によいと言われ、心臓病や脳血管障害のリスクを軽減します。

  • 漢方の視点で

生薬名 葡萄(ぶどう)
性 質 平性
種 別 果物
帰 経 脾・肝
性 味 甘酸平
効 果 血を補う、疲れを取る、食欲増進、利尿
  • 葡萄の種は強壮剤として男性機能を持続させる効果があります。

  • 干しぶどうはカリウム、カルシウム、鉄などのミネラル類をはじめ、ビタミンEやB1、食物繊維を多く含みますので、病後の強壮に効果があります。


  • 簡単薬膳 「巨峰と鶏肉のワイン煮」

    【材料(4人前)】
    巨峰一房、鶏胸肉300g、塩・コショウ少々、バター大さじ1、マッシュルーム8個、白ワイン1/2カップ、スープ1/2カップ、バター大さじ1/2、小麦粉大さじ1と1/2、パセリ少々

    【作り方】
    1)ブドウは1粒ずつ皮をむき、種を取り除く。
    2)鶏肉は一口大のそぎ切りにして、塩、コショウをふる。マッシュルームはうす切りにする。
    3)厚手の鍋にバターを熱し、鶏肉を両面焼き、白ワインを加えフタをし、弱火で5分蒸し煮をして肉を返し、スープとマッシュルーム、ブドウを加え肉に火が通るまで煮る。
    4)鶏肉とマッシュルーム、ブドウを皿に盛り、残りの煮汁にバター大さじ1/2と小麦粉小さじ1と1/2を混ぜ合せたものを加えてとろみをつけ、塩、コショウで味を整えたソースをかける。パセリのみじん切りをふりかける。

漢タロウ薬局
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