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家庭の薬膳

漢タロウ薬局 2月の健康コラム

湧永製薬株式会社 学術部
“ドクターK”こと 山崎 毅
Takeshi Yamasaki, DVM,PhD

湧永製薬 山崎毅〜「こころは元気ですか?」〜


●『健康長寿』

 ここ2〜3年、全国いろいろな街にお邪魔した際に、一貫してお話しさせていただいていることが、「元気で長生き」のためには「こころ」と「身体」の健康がともに大切であるということです。というのも、この二つの要素が元気でお互いに助け合うことで、現代のストレス社会においてもバランスのとれた『健康長寿』が可能になってくると考えられるからです。

 こちら漢タロウ薬局第一回健康の集いにおきましてもご紹介させていただきましたが、『125歳まで私は生きる!』を著された渡辺弥栄司氏(90歳)は、65歳で司法試験に一発合格して、弁護士事務所を経営されているスーパー老人です。

 左図のように、健康な心身を維持し、元気で長生きするコツとして、「美しいこころ」と「強い身体」をあげておられます。「いつまでも若々しく美しく」、そんな人生でありたいと願うなら、「こころの持ちよう」も大事であるということです。

 古代哲学者ソクラテスの言葉に、「ただ生きることではなく、よく生きることこそ何よりも大切にしないといけない」という名言があるそうです。生き方が上手なヒトは、賢く充実した人生が送れるだけでなく、健康で長寿にもつながるということなのでしょう。 

●ストレスをためない

 最近、家庭や学校で起こっている様々な問題が報道され、ドクターKも心を痛めておりますが、社会的ストレスの影響で心身ともに疲れが出てきたことが原因で、自殺や凄惨な事件に発展したケースが多いように見受けられます。家庭内の「笑い」が家族の「こころの健康」には、実はすごく大切なんですが・・

  こころが病んでいる方は、ストレスによりいわゆる「ホメオスタシスのトライアングル」のバランスが崩れて、自律神経系、免疫系、内分泌系に不調が起こると種々の不定愁訴(疲労倦怠感、イライラ、食欲不振、etc)が顕われます。この3つのシステムのバランスを強くするためには身体をきたえておくことが大切ですので、食習慣、運動習慣、睡眠習慣などの改善とともに、滋養強壮剤で基礎体力をつけておくことを、いつもお薦めしています。

●先人に学ぶ

 以前「バカの壁」で有名な養老孟司先生のご講演を拝聴しましたが、
以下のようなお話をされました:

自分の将来がいまと「同じ」だと勘違いしているヒトは、昨日の自分と今日の自分が違うことに気付いていない。10年前の自分といまの自分では白髪の本数が違うことを見れば、それは明らかである。人間はついつい「違うもの」を「同じもの」と概念もしくは言葉でひとくくりにしてしまう。人間の考え方や価値観も成長すると変わっていくはずであるが、自分の価値観は永遠に変わらない、と思っているヒトが実に多い。

上手にかわっていくのが「生き方上手」である。全く同じ環境でもあるヒトは幸せだと考え、あるヒトは不幸だと思う。不幸のどん底で未来がないと感じたヒトが自殺をする。本来、広島で原爆が落ちたようなとんでもない不幸に比べれば、いま自分に起こっていることが不幸とは言えないのに、概念でそう思ってしまう。

最後に、聖路加国際病院理事長で95歳の高齢になる日野原重明先生のお言葉も、「元気で長生き」のための名言ですのでご紹介しましょう:

九回の表までは負けていても九回の裏にホームランで逆転勝ちすれば、それまでの苦しい戦いは癒される。最後に「感謝の心」をもって永遠の眠りにつければ最高の人生になる。

希望をもって生きること、それが美しくイキイキと生きるということなのでしょうか?


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