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漢タロウ薬局 5月の健康コラム
薬剤師:斎藤まゆみ
ダイエット
●過ぎたるは及ばざるが如し!
10代後半の女性のうち4割の方がダイエットをしています。その話を聞いて思い出しました。1970年代から80年代活躍した、カーペンターズのボーカル、カレン・カーペンターの死です。彼女の死は、過度なダイエットの危険性を世に知らしめてくれた最初の事件でした。
カーペンターズは、兄リチャードと妹カレンのデュオグループとして、数多くの世界的ヒットを飛ばしました。親日派だった兄妹は、3度も来日し、その都度コンサート会場はあふれんばかりのファンが殺到しました。
私ももちろんファンの一人でした。多くの楽曲の中で、一番好きなのは、「イエスタデイ・ワンス・モア」かな。
話が横道にずれてしまいました。元に戻しましょう。
人間と言うのは、悲しく、そして不思議な生き物なんですね。カーペンターズの運命を思うとき、それをしみじみ感じます。兄リチャードが、コンサートツアーの過酷さや過度のプレッシャー等から薬物依存症となり、1979年から約1〜2年間活動を停止します。ある雑誌のそのときの関連記事に、妹のカレンが"Richard's
chubby sister(リチャードのぽっちゃりした妹)"と書かれました。カレンはそのことにショックを受けたのがきっかけで摂食障害に陥ったと言われています。いわば、二人の成功が、兄を薬物中毒にさせ、妹を過度の拒食症にさせたと言えるのです。そして、妹カレンは32才と言う若さでこの世を去ったのです。
あの透明な歌声の影に、このような悲劇的な人生が隠されていたと思うと、何をどういった言葉で表現すればいいのか分からなくなります。
周囲の何気ない一言に深く心を傷つけられ、自分の体型に対するコンプレックスから、食事ができなくなるなんて、どんなに辛いことだったでしょう。
これはカレンだけの問題ではありません。私たちの周囲にも、ホントに身近なところにも、このような危険を冒している女性がいます。
もし自分の身近な人で、そのような懸念がある方がおられましたら、是非、早めに医療機関で受診していただくことをおすすめいたします。
●川柳 ダイエット
今月は少し趣向を代えて、川柳を紹介させていただきます。実は先日、第一生命主催のサラリーマン川柳の本年度優秀作品が発表されました。それを読んで触発されて、私も作ってみたしだいです。
● ダイエット これがホントの 痩せ我慢
● やったわと 体重計の針がゆれ
● 血のにじむ 努力のはての リバウンド
● 霜降りの 自分の肉も 高くつき
● 無駄口と 無駄肉ばかり きみとぼく
来月のテーマは「メタボリック症候群」を予定しています。お楽しみに!
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